1988年から在籍していた不動産会社では、営業部門が二つに分かれていました。一つは社有物件である一棟売物件を販売する部門、もう一つは区分所有物件を販売する部門です。私は主に区分所有物件を販売する部門に所属していました。
営業方法の違い
両部門の営業方法には大きな違いがありました。一棟売物件を扱う部門では、都内の不動産仲介業者に資料を持参して片っ端から訪問するという方法を取っていました。一方、区分所有物件を扱う部門では、社内でタウンページを使ってお店や会社、一般家庭の電話帳から片っ端から電話をかけてアポイントを取るという方法でした。
当時は名簿などはなく、手作業で電話番号を探して営業をしていました。特に外で営業しろとか社内で電話をしろとか、営業方法を指定されていたわけではありませんでしたが、自然とこのような分担ができていました。
社外営業の実態
一棟売物件を扱う部門の社員は、本当に仲介業者を訪問していたと思いますが、区分所有物件を扱う部門の社員の中には「社外へ営業に行ってきます」と言ってどこかへ行ってしまう人が半分以上いました。彼らはおそらく仕事をせずにサボっていたのだと思います。
私の営業スタイル
私は社内に残ってひたすら電話をかけて営業をしていました。地道な作業でしたが、その分成果が出たときの喜びもひとしおでした。電話を通じてお客様と直接話すことで、信頼関係を築くことができたのも大きな収穫でした。