1988年から1990年にかけて、日本はバブル経済の真っ只中にありました。この時期、毎度申し上げていますが、私は不動産会社に勤務しており、多くのお客様が投資目的で物件を購入しているのを目の当たりにしていました。投資というより投機目的になっていたかもしれません。その中でも特に印象的だったのが、大京のライオンズマンションばかりを購入していたお客様の話です。
青田売りの時代
当時、ライオンズマンションは非常に人気があり、未完成の状態でも購入希望者が殺到していました。あるお客様は、半年後に完成予定のライオンズマンションを手付金だけで契約し、2000万円で購入しました。完成前の物件を購入することを「青田売り」と言いますが、この手法はバブル期には一般的でした。
投資の成功
半年後、マンションが完成すると、お客様は残りの代金を支払い、すぐに物件を売りに出しました。驚くことに、すぐに買い手が見つかり、4000万円で売却することができました。わずか半年で倍の価格で売れたのです。このような成功例は、当時の不動産市場の過熱ぶりを象徴しています。
抽選での購入
ライオンズマンションの人気は非常に高く、購入するためには抽選に参加しなければならないほどでした。多くの人々が投資目的で物件を購入し、その後の値上がりを期待していました。このような状況は、バブル経済の象徴的なエピソードの一つと言えるでしょう。
バブル期の不動産市場は、今では考えられないほどの熱気に包まれていました。あの時代を振り返ると、投資の成功と失敗が交錯する中で、多くの人々が夢を追い求めていたことが思い出されます。